DIYで棚板や天板を製作したときに、板の切り口に木口(こぐち)テープや化粧テープを貼ると格段に仕上がりがよく見えます。
貼るだけで作品のグレードがアップする木口テープですが、はみ出た木口テープをカットするのに苦労した経験はありませんか?
カッターナイフで切っていてうっかり棚板を傷つけてしまったり、刃が逃げてしまって真っすぐカットできなかったり・・・
そんな木口テープのカット作業を簡単にしてくれるのが、スターエムから発売されている木口テープカッター「かどっ子」です。
スターエム かどっ子
「かどっ子」はドリルメーカーのスターエムが発売している木口テープ用カッターです。
直角に折れ曲がった本体の内側にV字型に切れ込みが入ったセラミックの刃が付いています。
木口テープを貼った棚板などの角に沿って「かどっ子」を滑らせると、木口テープのはみ出た部分だけをカットすることができます。
面取り型が1.0、0.6、0.3の3サイズ、角形、角形(改良型)の計5種類がラインナップされています。使用するテープの厚みや用途に合わせて選択することができます。
かどっ子の使い方
「かどっ子」の使い方について紹介します。白いポリエステル合板仕上げの棚板に木口テープを貼ってみます。
使用しているテープはアイカのダップ樹脂粘着テープHWS 5414です。厚み0.3mmのテープに「かどっ子」の「角形」を使用しています。
「面取り型0.3mm」ではなく「角形」を使用している理由は、角形でカットしてサンドペーパーで面を取る方が仕上がり具合が好きだからです。
面取り型で斜めにカットしても最後はサンドペーパーで整える必要があります。その結果として面が大きくなってしまうのでイマイチ好きになれません。
まずはテープをしっかり貼る
テープがしっかり貼れていないとカットが上手くいきません。浮いている部分があるとそこで引っ掛かって破れてしまいます。
糊付きのテープはそのまま貼っても接着力がありますが、カット作業中の剥がれを防ぐためにはしっかりと貼り付ける木口側にゴム系接着剤を塗っておくことが大事です。
木口テープを貼る面はしっかりとサンドペーパーでならしてからゴム系の速乾ボンドを塗ります。
速乾ボンドが指で触れる程度の半乾き状態になったら木口テープの剥離紙をはがしながら貼り付けます。
ローラーでしっかり圧着します。
かどっ子でカット
いよいよはみ出たテープをカットします。
端からスタートするよりも、中央から斜めに刃を入れてから端までカット。残りを反対側までカットする方法がお薦めです。
端から切り込もうとしても「かどっ子」をまっすぐに当てることが難しいのでお勧めしません。テープを深く切ってしまったり、反対に切り残しが出来て再度カットすることになります。
スライドさせる時はあまり力強く押し付けると棚板に傷がつく場合があります。また、濃い色の化粧板は傷が目立つのでより慎重にスライドさせる必要があります。
中央から斜めに入れて端まで・・・
中央から反対の端へ。
エンド部分をカット
棚板のエンド部分はカッターナイフで切ります。ここは「かどっ子」でやる方が難しいです。
注意したいのは、エンド部分を最初にカットしてから「かどっ子」で長手部分をカットしないことです。「かどっ子」はカッターナイフほど切れ味が鋭くないので、最後の角の部分が破れてしまう事があります。
必ず最後にエンド部分を残して、カッターナイフでカットするように気を付けましょう。
カッターナイフでカット。
手順を逆にするとこのように最後の部分が破れることがあります。
サンドペーパーで仕上げ
カットしただけの状態の木口テープはザラザラしています。
サンドペーパーで、カットした部分の角を手触りが良くなる程度に丸めます。
接着剤がはみ出ている場合はアイボンやシンナーなどで掃除して完成です。
サンドペーパーとアイボンで仕上げ。
注意すること
適正な幅のテープを使う事
貼り付ける板の厚みに対して木口テープの幅が広すぎる場合=はみ出ているテープの幅が広すぎる場合、カットしたテープが「かどっ子」の本体にくっついてきてうまくスライドできないことがあります。
はみ出すテープの幅は片側2mmくらいまでが適正だと思います。
はみ出し幅が多いとこうなります。
天然木テープは苦手
「かどっ子」は樹脂系や紙系の木口テープをカットするのは得意ですが、天然木テープをカットするのは苦手です。
天然木テープをきれいにカットできるほどの切れ味ではありませんし、「かどっ子」の刃が食いつく方向に繊維が流れている(逆目)状態では天然木テープを破ってしまいます。
天然木テープをカットする場合は同じスターエムの「Neo Sharp」の方が適しています。
黄色が「Neo Sharp」。円形の金属刃が付いています。
まとめ
今回は、はみ出た木口テープを簡単にカットできる「かどっ子」を紹介しました。
カッターナイフでカットして上手くいかなかった経験をお持ちの方は是非試してみてください。
あまりの簡単さに木口テープ仕上げが大好きになると思いますよ。
おわり。
「かどっ子」はこちら
「Neo Sharp」はこちら
私が使っているサンドペーパーはこちら