吊り戸棚にダウンライトをはめ込むための丸穴をあけました。指定サイズは62mmです。自在錐を使用して穴をあけました。
自在錐を使った穴あけ
自在錐とは
自在錐(じざいぎり)は大きめの丸穴をあけたい時に使用するドリルの一種です。円を描くときに使用するコンパスのような形状で、中心のドリルとそこから伸びたアームの先に円周を切り進んでいく刃が付いています。
アームについた調整ネジで刃の位置を自由に動かせるので好みのサイズの穴をあけることができます。
私の使っているのは2枚刃のもので、最大200mmまでの穴あけに対応しています。
1枚刃のものもありますがバランスが悪く、手で持つドライバドリルでは真っ直ぐに穴をあけるのが難しいのでお勧めしません。
ホールソーでもOKですが・・・
丸穴をあける場合ホールソーでもOKですが、ホールソーの場合は決まったサイズの穴しかあけられません。今回のように62mmという微妙なサイズのためにいちいちホールソーを購入するのはもったいないです。大きいホールソーは値段が高いし・・・
私の持っているホールソーは最大で60mmでした・・・
自在錐の使い方
調整ネジを緩めて任意のサイズで固定します。2枚刃の場合は左右が均等になるようにします。私の持っているモデルは目盛りがあまり当てになりません。ある程度目盛りで合わせてから刃の外側を実測して確認します。
ボール盤またはドライバドリルに取り付けて低速で回転させます。穴をあける材料は必ずクランプなどでテーブルに固定します。
ドライバドリルで使用する場合は垂直に当てるのが難しいですが、材料の表面を滑らせるように刃を当て・・・
ナナメになっているとこういう線がつきます。このまま掘り進んでいくと穴が傾いてしまうばかりでなく刃がガツっと食いついて危険です。
表面にこのような線がつくようにドライバドリルの姿勢を修正してから少しづつ掘り進んでいきます。均等に刃が当たっている時はシャシャシャっと良い音がします。ガツガツ言い出したら刃が傾いているので修正します。
片面から貫通させてしまうと裏側がバリバリになってしまうので、半分くらいの深さまで掘ったら材料を裏返して反対面から穴をあけます。
注意する点
回転は低速で
必ず低速で回転する道具で使用します。ハイパワーかつ高回転の道具に装着すると怪我をします。
私自身、見習いの頃にこの作業で手首を捻座した経験があります。その工房ではかなり高回転のドリルを使用していたので少しの傾きでガツンと刃が食いついてしまい、そのまま手首を捻ってしまいました。当時は自分の技量不足だと思っていましたが、今思うとなんて危険なことをしていたんだとゾッとします。
インパクトドライバーはお勧めしません。理由は回転スピードの調整が難しい事と、打撃によって刃の調整ネジが緩んでしまう事があるからです。しっかりネジを締めてもインパクトの打撃で少しづつ緩んでしまい、遠心力で刃が広がっていつの間にか穴が大きくなってしまいます。
ハイ、ロー切り替え機構がついたドライバドリルでの使用をお勧めします。トリガーを離すとすぐに回転が止まるようなブレーキ付きのものが安心です。
そろそろ18V欲しいなぁ・・・
材料はしっかり固定
穴をあけたい材料は作業台にクランプなどでしっかり固定します。ドリルをしっかり両手で持って作業します。
片手で材料を抑えて片手で穴あけ~♫とかやっていると100%怪我します。
とにかく安全に、少しづつ、なるべく垂直になるように・・・
おわり。