昨年の10月頃、近所の中古カー用品店の「訳ありコーナー」に無造作に置いてあった5000円のルーフボックス。天板が全体的に凹んでいるものの割れている箇所は無い。金具が一部外れている。表面のクリアがペリペリ剥がれている程度。
「すぐに治せそうだな・・・ファミリーカーのボルボXC90にこれを乗っけて今年の冬は雪山に出かけるぞー」とその時は簡単に考えていましたが・・・
訳あり ルーフボックス 修理
工房に持ち帰って観察。TERZOのローライダーワイドというモデルのようです。
まず目につくのはフタの凹み。絶対水溜まりできてたやろ・・・
ヒートガンで温めて裏から押したら簡単に治りそう・・・この時はそう思いました。
クリアが剥げてるから全部剥がして再塗装しよっと。ほとんど剥がれてるから楽勝やん・・・この時はそう思いました。
ダンパーの受け金具が外れてるから開いたまま保持できない。リベットで留めるだけやん・・・この時はそう思いました。
フタの凹みを治そう
とりあえずリベットをドリルで全て外してフタと本体を分離しました。
本体は何の問題もなさそうです。中はきれいなもんですね。
裏から押してみましたが「ボコン」と戻ってしまいます。ヒートガンで温めてもダメでした。
重い工具箱を置いて温めても全然ダメです。箱をどけると「ボコン」・・・
補強のため3mmのアルミフラットバーを接着。
上からFRPで固めてやりました・・・が全然ダメ。
補強の本数をどんどん増やしてFRPを買い足して・・・
最終的にこれくらい補強を入れたら「ボコン」と戻らなくなりました。FRPとマット、黒スプレーで8000円くらいの出費・・・
表面のクリアを落として塗装しよう
ウレタン塗装のクリアが浮いていると思っていたこの透明なやつ。どうも透明のカッティングシートのようなものが貼ってあったのではないかと思います。結構厚みがあってなかなか厄介です。劣化してペリペリ剥がれる部分もあるのですが、しっかりくっついているところは全然剥がれない。
カッターやスクレーパーで削ると下地まで傷つくのでチビチビと少しづつやっていましたが、最終的にサンダーで勢いよく削って全て落としました。
傷だらけになったのでパテ埋め→プラサフで整えてから黒ラッカーで下塗り。仕上げに2液ウレタン缶スプレーのつや消し黒を吹きました。
つや消しは塗装下手くそでも程々に仕上がるのでいいですね。ステッカーがないと寂しいなぁ・・・
バンパーパテ、プラサフ、ラッカー、ウレタンで5000円くらいかかりました。
リベット留めて完成か?
リベット留め作業を生まれて初めて経験しましたが、結構固くて力が要りますね。リベッター付属のリベットでは長さが足りなくて買い足したり、うまく留まらずに抜けてしまったりと悪戦苦闘しながら全て留め終わったころには手がプルプルしていました。
リベッターとリベットで2000円くらい。
最初に外れていたダンパーの受け金具もうまく固定できて完成かと思いましたが、ダンパーがヘタっていてフタが開いた状態で保持できません。
「家具用のヒンジ金物でなんとかできないか?」と一瞬だけ考えましたが、もう全てが面倒くさくなってしまったのでさっさと純正のダンパー部品を注文しました。
ダンパー交換
ダンパーの100Nの記載を確認。長さが235.5mmタイプの「TP3007SJ」を2本注文しました。
届いた新品は押し込むと力強く反発します。
ボールジョイントはボックスに付いているのをそのまま使うので新品のやつは外します。先の細いマイナスドライバーでピンをこじってスライドさせると外れました。
前後2本交換して完成です。ダンパー2本で4000円くらい・・・
ついに完成 かかった費用は
本体 5000円
凹み 8000円
塗装 5000円
リベット 2000円
ダンパー 4000円
合計 24000円 と時間・・・
こんだけ出せばそこそこの程度の中古品が買えたのでは?
しかしここまで長かった・・・仕事の合間に少しづつ進めてやっと完成しました。冬のレジャーに間に合わず、春のレジャーはコロナウィルスでお預けです。
その前にベースキャリアを買わなきゃ・・・
おわり。